治しやすいところから治す--発達障害への提言

花風社・浅見淳子のブログ
発達障害の人たちが
少しでもラクになる方法を考える場です。

視覚支援のばからしさ

2015-12-04 10:05:00 | 日記
ていうのは言いすぎかな。正確に言うと
「視覚支援万能主義のばからしさ」ですね。

先日、先進地域(笑)と後進(?)地域の話を某所でしていて
結局今の先進地域(笑)の定義というのは

1 構造化
2 視覚支援
3 社会の理解ガー

を三種の神器とし、ゆえに治らず、ゆえにこれ以外の道具を使って治っていく人を

・偽者
・元から軽かった

と理屈をつけて終わる団体活動の盛んな地域、という定義に至りました。私がね。

そうしたら某所では、身体アプローチの一環としてジョギングをするんだけど
トラック何周、とか決めてるんだけど
それを守れない子(脱落する)がいて

それを守らせるために「何周走ります」と視覚支援して、
一周走るごとにボードにシールを貼るとかいうのを支援だと思っている機関があるらしく
大笑いに。
ギョーカイ人のバカの一つ覚えが生んだ悲喜劇ですね、まったく。

走るだけでもめんどくさい子がさ、一周走るごとにシールとかやってられないよね。

それよりその子の身体には本当に走ることが必要なのか

っていうか走る準備ができているのか

からアプローチするのが身体アプローチですよ。

一回講座に来た親子。「食べてばかりで動かない」というお子さんの保護者に栗本さん、「食べるのも運動です」って答えていたね。それからそのお子さんに歩いてもらって、「動ける身体づくり」の大変簡単なアドバイスをしていました。それが身体アプローチよ。それで納得したんでしょう。小田原にも出かけたそうですよ。

睡眠障害の治し方。
猫本にも出てくるね。
っていうかそれが巻末漫画で皆さんの感涙を誘っているわけね。

「眠れない身体なんだろうな」と理解して、お子さんを眠れる身体に育てていったこよりさん。

だから眠れなかった子どもだったご子息お二人は、フルタイムで働く大人になりましたよ。

それをね、ギョーカイのえらいお医者さんの睡眠障害の講座に行くと

対策の一つとしてまた視覚支援が出てきて

「何時に 寝ます」

とかボードに貼るらしい。

ばっかみてえ。

結局三種の神器から抜けられないギョーカイ人は、「障害は仕方ない」って思ってるんだろうな。

手の打ちようはあるのにさ。

だからさ
「支援者いらないね」って思って作ったのが猫本ですよ。

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